僕はもともとは建築学校の出で最初はインテリアの世界にいました。
話はここから始まります。
大学時代いろんな建築の分野を学んでバイトでも建築事務所で働いていました。
いろんな家のデザインを考えるのが好きでいつかあんな家!こんな家を手がけたい!!
そんな思いでいたんです。
それはきっと専門学校に行った人は誰でも一度は思う理想でしょう。
ただちょっと優柔不断なところもあって僕は大学に入る前から趣味でずっと絵を描いていたために
イラストレーターの道か建築の道か・・・とチョット迷っていたんですね。
建築の学校にはいったにも関わらずまったくダメなやつです。
でもまぁ建築学校に入ったからにはってことで就職活動にはいった時運良くバイト時代の建築事務所のツテで
インテリアの会社で働くことになったんですが・・・・
理想はやはり違いました。
確かにオシャレ空間でしたが、僕が思った感想はこうです。
・抜け出せないクーラーの部屋。
・ひたすら時間短縮との戦い。
・効率的なデザイン
・絵が描けたために描かされ続けるパース(図面ではない絵の完成図)
僕はインテリアを作るっててっきり
デザインしたら工場や職人の人のところへ行く。
やっぱり無垢の木ですかね?それともタモ材のほうが強度強いですか?
僕も製作一緒にやらせてもらえませんか!勉強させてください!
木屑まみれホコリまみれ!サンダーや電動ノコギリ片手に四苦八苦!最高の家具を作る!!!
って想像してしまっていたんです。
人には適正があるので否定するのもあれですが僕にはとてつもなく建築がツマラナイものになってしまったんですね。
そこで思い切ってデザイン事務所の方に仕事を変えてイラストの世界に入ったんですが、
また同じことが起きました・・・。
ひたすらにパフォーマンスを求められる日々。
質より量だ!大事なのは生産性だ!!
同じことが繰り返されました。
その後も自分が求めるアートの世界の形を求めてコピーライティングの世界などにも入ったんですが結果は同じ。
そんな日々の中でふと思ったんです。
ふと思ったと言うよりは昔からずーーっと思っていたことですが、
デザインは物が出来て初めて完成なのに机上でひたすら描いたものを提出するだけなんてデザインじゃない!!!
それは僕のエゴで真のデザイナーはつくり上げる事が出来る職人じゃないか!!
知っている方もいると思いますが、建築の世界で設計士なんてものが出来たのはごく最近の話。
もともと図面でもなんでもすべて大工さんが描いていました。
昔の大工さん。それこそ僕の求めている理想のアーティストだったんです。
建築時代の経験。絵の経験。すべて合わせればものづくりが出来る!!
別に儲からなくたっていい。仕事がもらえなくてもいい!その時考えよう!
そんな思いで会社を裸足でかけてくように退社して今の自分がいます。
実はもっともっと細かい話というか大事な話が隠れているんですがそれはまた次の話。