デザインのヒトリゴト

【覚えたい】イラスト・デザイン二次使用の金額の決め方を徹底解説。

著作権とか著作物の二次利用とか漢字が沢山ですね…本当に難しい話です。

依頼主マーカス
正直さっぱりわからん…

デザイナーでも知らない方が多く、この著作物の二次利用のトラブルは結構多くあります。

本当にマジで何の事か何の話か…どうしてそんな謎のお金が発生するのかわけわからない事だらけですよね。

僕も本当に最初はさっぱりわかりませんでした。

そこでこの記事では

デザインを依頼する方にも、デザイナーさんにもこの二次利用というものの仕組みや金額について学んで頂き

今後トラブル無く良好なデザイナーとクライアントの関係が築けるようにしてもらいたいと思います。

難しいかもしれませんが、本当に分かりやすく説明していきますのでゆっくり目を通してみて下さい。

難しくてよくわからない!イラスト・デザインの二次使用の金額の決め方の全て!

著作権?二次利用?は?どういう意味?

とよくわからない言葉も沢山飛び交ってきますが、言葉の説明も丁寧に解説していきます。

このイラストやデザインの二次使用って非常に複雑なのでここからは例題を出して詳しく解説していこうと思います。

難しい用語を先に解説。

著作権

ようはデザインの所有権のこと。このデザインは○○の所持品ですよ。このデザインは持ってる人が自由に使うことが出来ますよ。これが著作権。

二次利用

名刺デザインをした場合は名刺に使う場合は一時利用。名刺以外のチラシやウェブサイトや商品に使われる事を二次利用。

譲渡

この記事で使われる譲渡(じょうと)とは著作権をクライアント(依頼主)にわたす事を譲渡といいます。

デザイン・イラストの二次利用の全体像。

1万円でデザイナーが制作したイラストがあったとします。

この1万円のイラストは名刺に使うために依頼されたものとします。

この名刺デザインが15,000円になりました。

 

この時クライアントは

依頼主マーカス
名刺に使ったイラストを他でも使いたいからデータをくれ!

という話になったとします。よくある話ですよね?

この時フリーランスのデザイナーなどは喜んで渡してしまう事があります。

もちろんそれでも良いパターンもあるでしょう。

しかし基本的にはデータを渡すというのはよろしくありません。

なぜならそのデザインの所有者。つまり著作権はデザイナーが持っているからです。

クライアントによっては

依頼主マーカス
それはお金を払ってるんだからこの制作物のデザインは全て俺(クライアント)のものだ!!

と思う方もいますが、法的にデザインの著作権は譲渡しないかぎりデザイナーに著作権はあります。

なので

デザインはその目的の一時利用のためから外れた場合追加料金が発生する。

それがデザイン・イラストの二次利用というものです。

これが二次利用の全貌です。

では詳しく更に見ていきましょう!

デザイン・イラストの制作物はお金を払ったとしても著作権はデザイナーにある。

依頼主マーカス
え?お金払ったのに俺のデザインにならないのかい?そんなのおかしいよ!
タカヒト
お気持ちは分かります。ですが、基本的に制作物というものは製作者に帰属。つまり製作者の持ち物という法律なのです。
著作権法26条、27条より

まぁ簡単に言ってしまうと、

法的なデザイナーの著作権

  • 著作物の著作権を誰かに渡すことが出来る権利をデザイナーは持ってますよ。
  • 著作物を二次的(他の事)に使うならデザイナーの許可が必要ですよ。
  • デザイナーが作ったものを勝手に目的以外で使っては駄目ですよー。

という権限があるという事です。

だから目的のもの、例えば名刺、チラシ、ウェブサイトの為にデザインされたものはもちろんその用途で使う事は可能です。

ただ他の目的に使う時はデザイナーは許してないので許可をとって下さい。

他の目的に使う時はデザイナーにそれ相応の金額を払うか、著作権が欲しいなら譲渡金を払うかをお願いします。

これがイラスト・デザイン二次使用に生じる料金というわけですね。

なーんとなくわかりましたかね?

そのため、作成したデザインを

  • 無断で使う
  • 色や形を勝手に変えてして使用する
  • そのデザインを他社に頼む

などは一切禁じられていて、許可をとって相応の金額を払うというルールがあるわけですね。

ではここから具体的なデザイン・イラストの二次利用にかかる金額を見ていきます。

デザイン・イラストの二次利用の金額は制作費の20%~80%を頂く。

これはどういう事かと言うと

二次利用金額

10,000円のデザイン費用がかかったチラシのイラストがあって、

それを他でも使いたい場合

2,000円~8,000円を追加で支払う必要があるということです。

これは使う場所が増えるほど毎度その金額を払う必要があります。

デザイン会社によって異なるので一概に言えるものではないですが、

この追加利用に関してはどんな媒体に対して使うかによって金額は異なります。

チラシデザインに使われたイラストの二次利用料金の目安。

ウェブサイトに二次利用80%の8,000円の追加料金
チラシに使用50%の5,000円の追加料金
LINEのアイコンに使いたい20%の2,000円の追加料金

と言う具合に、より影響がある媒体に使われるほど金額は高くなります。

デザイン・イラストの二次利用ではなく完全譲渡した場合は2倍~何十倍の金額を頂く事がある。

10,000円かかったイラストを他でも使いたい場合に、色々使いたいからデータを欲しい。

となった場合はあらゆる場面で使えるために譲渡という形になります。

譲渡になるとプラスで2倍だったり10倍の金額を請求されることもあるでしょう。

デザイン譲渡金額

10,000円のデザイン費用がかかったチラシのイラストがあって、

それを譲渡・つまりデータ渡しして欲しい場合

20,000円~100,000円を追加で支払う場合がある。

ということですね。

こうした譲渡料金があるので、基本的にはデータでお渡しすることはありません。

なんて言われるのはそのためですね。

チラシのイラストならチラシはお渡ししてもイラストデータをお渡しすることは無いという事です。

それを踏まえて計算すると10,000円のイラストなら譲渡で好きに使っていい場合

大企業のデザイン譲渡の場合

企業によっては300,000円以上を請求される事もあるかもしれません。

大企業と超有名デザイナーとの間ではデザインを譲渡するなら数百万よこせなんて話もありますから。

ロゴデザイン費用が高い理由の一つとして、

ロゴのデザインは多目的だから

ロゴは基本的に著作権の譲渡はしなくても多目的を想定したデータ渡しをすることが多いです。

そのためデザインだけなら3万円ほどのロゴデザインでも多目的を考えて10万円超えになったりするわけですね。

どうですかね?結構理解できたでしょうか?

ここからは例外パターンなども話していきます。

デザイン・イラストの二次利用はデザイナーとクライアントの関係性で異なる事はある。

著作物の著作権はデザイナーにあります。

これは簡単に言うと著作物を無断で勝手に使った人に対して物申す事が出来る権利があるわけですね。

つまり逆を言うと権限は全てデザイナーが持ってます。

ということは、デザイナーがまぁ別に自由に使ってもいいですよ。って感じならクライアントは問題ないパターンもあるんですよね。

二次利用の例外

  • 知り合いだしそこまで考えなくていいかな。
  • デザインをいじらないなら使っていいよ。
  • 営利目的じゃなければ自由に使っていいですか?
  • 予算が少ないんです。何とかなりませんか?
  • WEBもチラシも名刺も依頼してくれたしサービスしようかな。

このような場合にデザイナー側がデータを渡してしまうのもアリな時はアリかなって思います。

デザイナーが納得すれば金額も割り引かれる事もありますし、駆け出しデザイナーであれば二次利用料金を取らずに実績を増やす方もいます。

ただあくまで例外であり、権限はデザイナーの方が持っているということは理解しておきましょう!

デザイン・イラストの二次利用料金の交渉・提案の方法。

Aのデザインデータを頂けませんか?と聞いた時、あっさりデザイナーがくれる時もあればデータはちょっと…なんて言われることもあります。

その場合

○○を作ろうと思っていてAのデータを使いたいんです。

という話になったとしますよね?

この時の二次利用料金の交渉・提案方法は

提案方法

  • 〇〇を作ってもらえますか?その代わりAのデータを使って安く作って欲しい。
  • ○○を作りたいんですがデータを安く譲ってもらえませんか。
  • 他にもあれこれ依頼をするのでAのデータを頂けませんか。

基本的にただ譲ってほしいってなるとデザイナーも渋る事はあるので、交換条件だったり互いにメリットがある交渉をするともらえる事があります。

僕の場合は制作を僕に依頼してくれればかなり格安で制作させて頂いてます。

【まとめ】デザイン・イラストの二次利用料金について

二次利用なんて初めて知った!

二次利用にかかる金額ってこういう事か!

と多少なり理解してもらえましたでしょうか?

こうした話を聞くと、デザイン料金って予想以上に高いな…なんて思う方もいるとは思います。

しかし上記にある提案・交渉のようにガチガチのデザイン企業や大手とのやり取りでない限り意外と融通は効くものです。

これからもデザイナー側・クライアント側ともに良い関係を築いていきましょうね!

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